在宅で仕事をする

 「病気治療のため勤めていた会社を辞めて、現在も週2回程度通院しながら治療を続けています。外へ働きに出ることはできませんが、自宅で出来ることなら体調を見ながら週3~4日は仕事ができそうです。
 月に4~5万円程度の収入になれば十分なのですが、在宅で始めようとするならどんな仕事がいいでしょうか。」

 これは実在のものではなく、ネット上の掲示板やメーリングリスト等で繰り返し出遭った内容を私が勝手に一般化したものです。

 残念ながらこの投稿子は、在宅でできる仕事を探すよりは、こつこつ小説でも書いてがっぽり賞金を稼げるような新人賞でも狙うか、それなりの画才があるなら、日展等の入選でも狙った方が、遥かに堅実?な考え方と言えるかもしれません。

 まず最初に、在宅ワーク、イコール、「自分の都合に合わせて働ける」という考えは、かなり素敵な勘違い。当方の旧ブログからお付き合い頂いている方はご存知でしょうが、テキスト入力(ベタ入力)のお仕事などは、金曜日に電話が入りPDFの原稿をサーバーからダウンロード、土日に入力、校正作業、月曜朝イチ、メールで納品といった流れは、お約束のパターンと言えるほど。作業が間に合わなければ、徹夜作業も日常茶飯事。

 在宅とは、あくまで外へ出かける必要がないだけのことで、やはり報酬を頂く以上、仕事はクライアントの都合に合わせて動きます。自宅が仕事場イコール、うっかりすると(しなくても)年中無休、24時間営業、てな状態に陥りがち。(陥ってる本人が言うんだから間違いない)

 第二に、「月に4~5万円程度」というのもかなりの勘違い。実際、「人手が足りない」と言われる愛知周辺でも、勤務時間の限られるパートなら、月収が5万円を超えればまずまず稼げている方。在宅で、似たような収入を得ようと考えるなら、よほど特別なスキルを身につけている必要があります。

 ところが、在宅での仕事を志す方のうち、かなりの割合の方がこの種の勘違いを抱えて仕事を始められます。勢い、現実に突き当たった途端、大半は挫折、スキルを身につけるところまで辿りつく方は数えるほどしかみえません。

 ブームと言われた一時ほどではないにしろ新規参入の人材は多く、競争も激しいため、特殊なスキルの必要がない単純な入力作業(といってちゃんとした仕事をするのはけっこう大変だったりするんですが)等は、相変わらず単価が下がり続けるなど、確かに仕事環境は厳しいです。

 ただ、「自分の都合で」は働けないにしても、在宅で仕事が安定してできるようになれば、「自分のライフスタイルに合わせた働き方」は実現できないことではありません。データ入力一つにしても、それなりの作業期間が取れる場合もけっこうありますし、特に特殊な技術はなくても正確な仕事ができれば、そこそこの量の仕事を確保することもできないわけではありません。

 新たなワーク・スタイルとして、厚労省あたりも「テレ・ワーク(特にSOHO的なものを想定しているわけではありませんが)の推進」を政策として打出しており、私の住む愛知県などは業務のアウトソーシング自体まだまだ馴染みが薄いこともあって、むしろ「ようやく本格的に普及し始めた段階」という見方もあるほどで、今後の状況をそれほど悲観的に見る必要はありません。

 ただ、自前で仕事を取り、安定してそれなりの収入を得ようと思えば、やはりそれなりの技術が身についていることが大前提。更にそれプラス、営業力や経理の知識等も身に着けないと長くは続けられません。「どんな仕事があるでしょう」という考えを、「どんな技術を磨けばいいか」といった発想に切り替えられれば、時間はかかっても自分らしい働き方を実現することは、さほど実現不可能なことではないと思うのですが、いかがなもんでしょう。

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