SOHOの時代は終わったか?

「SOHOの時代は終わったか?」

 先日、地元(名古屋市)のスーパーのポイントカード会員の個人情報が漏洩というニュースが流れてました。前後に、警察の捜査情報が流出したとか、楽天市場でも同種の事件があったりとか、もっとインパクトの強そうなのが出回っていたので、見過ごされた方も多いかもしれません。(「○○の愛人のアイドル××」なんてね)

会員情報の入力を請け負った会社の孫請けが使用していたパソコンにファイル交換ソフトがはいっていて・・・という相変わらずの図式。直接作業を受注した情報システム業者のコメントで「外注に出すとは知らなかった」には、思わず笑っちゃいました。

今どき、自社にオペレータを抱えて入力作業を行うような会社は、言ってみれば希少種(絶滅危惧種と言っても過言でないかも)。たいていはうちのようなところに作業の依頼があり、そこからまた外注スタッフへ依頼が回る、といった流れは業界の内輪でなくても常識のようなもの。ただ、「外注スタッフによる作業」という点をきちんと事前に了承してもらっていなかったのなら、それはまた別の問題ですが。

ショックだったのは、最終的に問題を起こしたのが、地元のおそらくうちと同じ業態の個人業者だったこと。

それでなくても、個人情報保護法の施行以来、宅配で資料を送ることさえ躊躇するようなクライアントが出てきたり、守秘義務契約書、データの暗号送信、果てはフロッピーやCD-Rでの納品等々、うちのような個人業者には負担になる内容が多くなる状況が続き、ようやくあまり極端な例は少なくなってきたときに、このような事件が出てくると、思わず「おいっ!!」と叫びたい気持ちに。

 Winnyに限らず、この種のファイル交換ソフトは安全性に絶対的な決め手がなく、個人の趣味として使うのは勝手ですが、仕事に関するデータと同居はさせないというのは、言ってみればセキュリティの「いろはのい」。曲がりなりにもパソコンで仕事をする人間なら最低限の守るべきルール。こういった事件が元で自分のところも同列に扱われたり不信な目で見られたりしたらと思うと、めちゃくちゃ腹立たしい。

 これとは別に、ちょっと前MLか何かに「SOHOの時代は終わったと言われるが、…」といった文面を目にして、思わず「おいおいっ!」。どだい、「そんな時代があったの?」というのも疑問なところ、その上勝手に「終わった」とか言われても。

 確かにネット環境が整ってきて、子育て中の女性などがデータ入力やWEB関係の仕事などにわ~っと参入、企業の方にもそれなりに重宝がられた時代があったようで(というのは、その時代、私の方はまだ今のような仕事を手がけておらず、ものの話として聞いているだけなので)、その後、内職気分で始める人が増えて、たびたびトラブルが発生、詐欺まがいの目的で作業者を募集するような悪徳業者も出てきたり、といった経緯を経てブレーキがかかってきている、といったことはあったようです。(代りにアフィリエイトなるものがブームになったりといったことも)

 また、実際、単純なデータ入力の作業などは中国にも業者が増えて盛んに営業をかけ始めており、単価だけで争ったらとても勝負になりません。(実際、うちなどもホームページを見てしょっちゅう売り込みのメールを頂きます。申し訳ないことに、そのまま迷惑メールに分類させて頂いておりますが)

 ただ、普段うちに入ってくる仕事で、クライアントから求められているようなきめ細かな対応が、彼の国の業者に期待できるかというと、今のところはとてもとても。一旦向うで作業したデータにしても、再度国内業者にチェックさせたり、といった感じで、即完全に取って代わられるような状況にはなっていません。

 国内の経済状態を考えても、メディアの報道だけ見ると「回復基調が続いている」というお話ですが、一部の大手メーカーを除けばどこも経営環境は以前厳しい状態、「余分な人員を抱えるより外注業者を活用して経費を削減したい」と考えている企業は増えこそすれ減る気配はありません。アウトソーシングを活用、基幹業務に人材を集中したいという流れは、これからまだまだ強まってくることは確実。

 それだけに、冒頭の例のように、ビジネスとしての自覚に欠けると思われてしまうような行為を犯す業者は、「早く退場して欲しい」というのが正直なところ。

 つい先だって、楽天が運営しているマッチングサイト楽天ビジネスに、名刺の入力の単価を、提示してある予算から逆算すると2~6円にしかならないような見積り依頼が出て、最低賃金どころか「これじゃあ時給100円、200円の世界になっちゃうなあ」などと、画面を見ながら思わず苦笑い(名刺の入力はやたら役職が多い人がいたり、舌を咬みそうなややこしい名前の部署があったり、めちゃくちゃ入力に手間がかかるんです)。

 確かに極端に低い単価を求められることも多いですし、かなり無理なスケジュールを当たり前のように要求されることも珍しくはありません。

 ただ、クライアントの求めるものを理解し、期待に応えようと一生懸命仕事をすれば、そんな風潮の中でも、必ずこちらの立場を理解してくれるクライアントはみえますし、それなりのコストや作業条件も、誠意を持ってお話すれば理解してもらえます。もちろん、要求に応えられるだけのスキルが備わっていることが前提ですが。

 ちょうど今日のニュースで「置くだけできれいになる風呂桶」なるものが「不当表示」の判定を受けたそうで、飛びつく方が多かったものの、全く効果は認められなかったそうです。「○○するだけでダイエット」とか「△△を食べれば健康に」とか、とかくお手軽に「~だけ」をうたうようなものが話題を集めているようですが、少なくとも、仕事の領域では「お手軽に」には必ず落とし穴が。

アフィリエイトで成功している人の話もちらっと読んだこともありますが、めちゃくちゃ大変そうで、とても真似できそうにはありません。毎日頼んだ覚えもないのに根気に配信して頂いている、親切メールに書いてあるようにはいかないようです。

 スーパースターの資質に欠ける身としては「実直に」がやはり基本、というかそれしか能がないし。


データ入力・集計 代行、WEBデザイン・画像作成 オフィスユーケー Office U.K.